2012.5.20b

第13回日本認知症ケア学会速報2

竹田徳則氏(星城大学)が認知症予防について特別講演を行いました。先行研究の知見では生活習慣病予防・社会的な交流・知的活動や余暇活動に予防効果があることから、認知症予防は、地域のさまざまな資源を利用して、高齢者に予防効果のある活動の実践を働きかけることが効果的という意見でした。また、生活困難の高齢者は健診の未受診率が高いので、健診で予備群を発見して予防的な活動をしてもらう方法には否定的でした。


2012.2.23

ミトコンドリアの機能からみたアルツハイマー病予防

東京都医学総合研究所主催の都民講座が開催され、神経細胞内のミトコンドリアの機能回復が活性酸素の発生を抑制し、それが認知症や生活習慣病を予防する可能性について講演がありました。加齢に伴い合成能力が低下する5-アミノレブリン酸(5-ALA)の生成力を高めることが、ミトコンドリアの機能回復のカギということでした。おすすめの方法は、有酸素運動やタコ・日本酒・赤ワイン・酒カス・焼酎カス・黒酢などの食品、そして5-ALAのサプリも良いそうです。サプリは、塩よりも安全で砂糖よりは危険と言われているとのことです。


2011.7.5

アルツハイマーの強力な病態促進因子を発見

「理化学研究所(理研)を中心とする研究グループは、アルツハイマー病の原因物質と考えられているアミロイドβペプチド(Aβ)のうち、これまで見過ごされていた亜種「Aβ43」が、アルツハイマー病の強力な病態促進因子であることを明らかにした…(http://journal.mycom.co.jp/news/2011/07/05/006/index.html)」。アミロイド・カスケード仮説が当たっていれば、アルツハイマー病の根本治療薬の開発だけでなく、早期発見や予防にも関わるすごい発見じゃないでしょうか?


2011.6.28

バイリンガルがアルツハイマー病の発症を遅らせる

Fergus博士ら(Neurology,2010)のカナダにおける研究によれば、バイリンガルの患者群はモノリンガルの患者群に比べアルツハイマー病の診断が4.3年遅く、発症は5.1年遅いとのことです。モノリンガルの患者群はバイリンガルの患者群に比べ公教育をより受けており、また、職業や移民の影響はみられなかったそうです。この結果は、バイリンガルが認知貯蓄説(cognitive reserve)を裏づけていると考えられます。共同研究者のBialystok博士は、New York Timesのインタビュー記事(2011年3月)で、多言語を話すことは注意を複数言語に適切に振り分ける能力を必要とし、それが脳の実行機能を高めていると述べていました。いまさらバイリンガルにはなれないにしても、頭を使うことでアルツハイマー病の発症を遠ざけることはできそうです。